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公認学童コーチ講習6 リスクマネジメント/安全管理

更新日:2019年12月11日

公認学童コーチ養成講習会の7つのプログラム紹介。今回は連載6「リスクマネジメント/安全管理」です。講師は 土肥崇嗣氏((株)スポーツプログラムス/公認アスレチックトレーナー)が務められました。


【リスクマネジメントとは?】

事故ゼロを目指す。そして事故が生じても重大な結果としないよう配慮すること。


例)イレギュラーバウンドが顔にあたって歯が抜けてしまった。

⇒不運だね、と励ます?

⇒歯の救急保存液に歯を入れて歯医者に行くことで再生医療が受けられること知っていれば、歯牙欠損の後遺障害を避けられる。


【リスクマネジメントの重要事項】

・知ること

・事前の対策の整理

・発生後の対策の整理


【緊急時の対応】

●頭頸部外傷

・頭のケガ:対応は流水による洗浄、圧迫止血、医療機関での縫合処置


・緊急性・重症度の評価と処置

反応がなく、意識消失あり ⇒救急車要請

意識があるが、手足麻痺あり ⇒救急車要請

意識消失も手足麻痺もない ⇒経過観察 倒れた選手を揺り動かさず観察


・脳神経外科を受診すべき場合

1. 意識消失(必ず受信)

2. .備忘・記憶障害(受傷以前・後の記憶)※今日の日付、現在の成績、現在地の確認、今朝の朝ごはん

3. 頭痛(頭蓋内出血の可能性も)

4. めまいやふらつき(吐き気、嘔吐)

5. 手足のまひ

6. 性格の変化、認知障害(イライラ、興奮、混乱)

7. 繰り返す脳震盪

・セカンドインパクトシンドローム:2度目の脳震盪は損傷が大きい

・ポストコンカッションシンドローム:脳震盪の後に現れる症状 頭痛や睡眠障害


●心臓震盪

ボールが胸にあたるなど心停止を起こす。AEDの使用


●熱中症


●過換気症候群

肉体的・精神的ストレスが誘因となることが多い。

症状:過呼吸、頭痛、動悸、けいれん

対処:安静、不安の除去


【緊急時の対応計画】

・EAPの作成

・緊急連絡先のフローチャート作成

・緊急搬送時のルート作成

・AED、バックボード(担架)の設置場所の確認


講座では、あるプロ野球の開幕戦にて、フライを選手が追い接触事故を起こした際の映像を見ました。自分もその中継は当時TVで見ていて記憶があるものでした。

接触した一方の選手は倒れたまま動くことが出来ず、場内に救急車がそばまで乗り付けるショッキングなものでした。改めて接触映像を見ましたが、見ただけはわからない想像以上の重傷を負っていました。

理由は、接触時に立ったまま意識消失。全力で入っていたので、意識のない無防備な状態で転倒したことで鼻や肋骨を骨折、関節脱臼を負いました。幸い後頭部をぶつけたものの損傷はなく、3か月後に戦線復帰できたようでした。


また、フットサルチームの試合で、ある選手が近距離からシュートしたボールが胸にあたり転倒。一瞬、自力で起き上がりますが、心肺停止によって再び倒れる映像も見ました。この心肺停止となった選手は、チームのマネージャーがすぐにAEDを見つけ出して処置したたおけで、後遺症もなく回復できたようでした。選手は、一瞬起き上がった時までは記憶がはっきりありましたが、その後は覚えていないとのことでした。


このように事故は突然起き、少しの判断ミスによって大変な事態になることを学びました。リスクマネジメントは最悪の状況を常に想定することが大切、とのことでした。


次回の連載7(最終回)は「指導者に必要な医学的知識」です。

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